去る10月16日(水)に、NPO法人日本メディカルハーブ協会(JAMHA)主催の薬用植物園見学会に参加させていただきました。
今回は、小田急線相模大野駅からバスで20分程の場所にある、
北里大学薬学部にお邪魔して参りました。
秋の訪れを感じさせる金木犀の甘い香りに引き寄せられるように、薬学部の薬用植物園に辿り着きました。
初めに薬用植物園の見学をし、その後講義という流れで、古平先生がご案内してくださいました。
古平先生の見学会はいつも抽選になるほど大人気だそうで、参加してそれが良く分かりました。
このブログでは到底お伝えできない程の圧倒的情報量でした。
ここに書けたのは、ほんの一部です!まだ参加されてない方は是非参加していただきたいと思います。
各植物のプレートには名前、学名などの基本情報の他に、花や実の写真やその植物に含まれる成分の構造式などの記載もあり、
とても分かりやすい表示で、初学者からプロの方まで大変勉強になると思いました。
もちろん、大学生の勉強用なのですが。
実際に自分の目で見て嗅いで触った植物というものは忘れにくいからです。
植物の花の時期は本当に短い。
なので花の写真が添えてあると、その花が咲くころに実際に見に行きたい!と興味をそそられるものです。
女性のための生薬、トウキ(当帰)の生薬サンプルもトウキの花の前で見せていただきました。
「リグスチリドの精油成分を含み、セロリのような香り。
血流を改善し冷え性に効果的なのでお風呂にいれるとあったかいですね」
なお、リグスチリドには美白効果もあるとされ、化粧品としても使われています。
ナス科のチョウセンアサガオ。
「葉は触らないでくださいね!」先生からご忠告が。
葉を触った手で目をこすると瞳孔が広がって大変なことになるため。最悪、失明することもあるそうです。
分からない植物は絶対に触らないようにしましょう!
植物一つ一つのエピソードをとても丁寧に説明して下さり、更に
資料や試食用のナツメ、カンゾウ、ウイキョウのお菓子などを用意していただいたので、
植物を見て味わって、強烈に記憶に残りました。
特に下の写真はカンゾウで、最初甘いのですが、すぐ苦い!
温室には、カカオの実がなっていました。(トップ画像)
カカオの木の幹には、上から下まで白い花が沢山咲いていましたよ。
講義の時にはレモングラスとステビアのフレッシュハーブティーをお出しいただきました。
適度で甘すぎないステビアと爽やかなレモングラスの温まるお茶をありがとうございます!
植物見学の後の冷えた身体にしみました。
講義では、古代文明から現代までの漢方の変遷を分かりやすくご教授下さいました。
紀元前3500年頃にはケシの実を削ってアヘンを鎮痛薬や止瀉薬として使っていたというお話から、
JAMHAのテキストでお馴染みのヒポクラテス、ディオスコリデスのお話、
日本における漢方薬の栄枯盛衰、そして今は進展し続けているというお話。
今の日本における漢方の売れ行きベスト10などもその理由と共にお話くださいました。
ハーブの基礎知識だけにとどまらず、生薬に重きを置いたより専門的なイベントで大変勉強になりました。
ありがとうございました。
知れば知るほど奥深い植物の世界の探究はまだまだ続きます。
最後にJAMHAの責任者の方から前回の昭和薬科大学の薬用植物園見学レポートを私が執筆したことについて
ご挨拶いただき誠に感謝致します。
こちらこそ、今後も薬用植物園の見学に参加させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。
JAMHAの会員になると、
薬用植物園の見学が1,500円で参加できます!
薬学部の大学教授や准教授の先生の貴重な講義を聞きながら、
実際に植物を見て周る機会は薬学部の学生でない限り、なかなかありませんよね。
その他にも色んなイベントが会員価格で参加できます。
Myrteアロマテラピースクール